90年代IBMについて2

こんばんわ

 

引き続き90年代のIBMについて、記載していこうと思います。

IBMは、他の業界の会社と比べて、①非常に広範囲の業界の企業をITを使ってサポートする、②扱っている製品サイクルが短い事で、複雑な組織となっているそうです。

また、上記理由により、IBMの従業員は非常に有能な方が多く(私の知り合いにも1名IBMコンサル出身の方がいらっしゃいましたが、非常に頭の回転が速い方でした)、それぞれが一家言もっているそうです。

こういう組織にありがちなのは、個々のメンバーは優秀だが、組織的に一体感を持てず、収益性が乏しくなる事が多く、実際、「巨象も踊る」では以下のように記載されていました。

このように百家争鳴のなかで、IBMは過去にふたつの方向に進化してきた。世界的な事業発展に対応する強力な地域部門と、基礎となる技術を扱う強力な製品部門だ。この構造に欠けているのは、顧客の視点だ。製品部門は、たいてい、みずからの領土を守り、地域内のことはすべて囲い込もうとした。技術部門は自分たちができると思うもの、作りたいと思うものだけを扱い、顧客のニーズや優先順位にはほとんど関心がなかった。

「巨象も踊る」P121

 あまり内情はわかりませんが、ワトソンが商業化が難しいとのバフェットの発言や、多数の新技術が生まれてくるが起爆しないといった事は、技術部門が市場ニーズを上手く取り入れていないからではないかと思われます。地域部門の顧客の視点はわかりませんが・・・

そんな事を考えている中、レッドハットの巨額買収のニュースが入ってきて、社内が団結しきれていない雰囲気を感じれるのに他社もまとめれるのか心配になります。

 

90年代のIBMについて

最近、IBMとはどんな会社なのかもっと知ろうと思い、今更ですがルイスガースナーの「巨象も踊る」を読んでいます。まだまだ1割り程度しか読んでいませんが、感じた事を記載していこうと思います。

 

IBMの強みについて

総合的なソリューション、切れ目のないサポートを提供する当社の能力が、他社にない強みになっていないだろうか。「巨象も踊る」P41

 現在のIBMはワトソンやクラウドブロックチェーンなどが注目されいますが、当時と変わらないのであれば、これらの技術は重要ではありますが、トータル的なサービスを構成する一要素であり、本質ではないような気がします。しかし、IT業界に疎く、英語も苦手な私にそこまで理解できる自信はありませんが、IBMという会社を理解する方向性がわかったような気がします。

アムダール機を購入されたので、センターのサポートからすべて手を引かせてもらうと通告した

・・・中略・・

アメリカン・エクスプレスは当時、IBMにとって最大級の顧客であり、顧客にここまで傲慢な態度をとる企業があるのが信じられなかった。「巨象も踊る」P17

短期的には顧客が競合製品に乗り換えるのは簡単でないので、S390の価格を何年か高めに維持することは可能だ。それでも得られる数億ドルの売り上げは、短期的にリストラの強力な支えになる。だが、それは顧客の痛みになり、問題解決を望む顧客の期待を裏切り、問題から逃げることにもなる。中長期的には、IBMの最大の資産を破壊し、ひいてはIBMそのものを破壊することになりかねない。 「巨象も踊る」P68

IBMは当時、あまり顧客を大切にしていなかったみたいですね。しかし、ルイスガースナーのときに顧客の信頼がIBMの最大の資産と気づき、方向転換をしたようですね。現在もIBMは大手の顧客を多数抱えています。この顧客リストを確認することはIBMの屋台骨がぐらついていないかの一つの判断材料になりますね。

これは、比較的簡単にできそうですね。それでも調べるのに苦労が目に見えますが・・

今までどこかの記事で書いてあったような内容ですが、改めて本を読むことで認識できました。

今日はこれくらいにしますが、ちょっと時間ができたときに上記方向性でIBMを調べてみようと思います。

 

今月の株価下落について

今月は久しぶりに株価が大きく下落しています。

といっても、私のポートフォリオはディフェンシブ系の銘柄が多いので全体で10%も下落していませんが、金額でいうと冬のボーナスが全て吹き飛ぶくらいです。金額だけ見ていると買い増しをしたくなるのですが、率は大きな下落とはいえず、いざ何を買おうかと考えると、あまり食指が動かない状態です。特にマコーミックやコカ・コーラといった安定したディフェンシブ系は結構高いままです。一方でブラックロックIBM、アッビィなどは元々割安感があったため、それなりに買い増していたので、さらに買うのも何だかと思います。また日本の小型株も若干割安になりましたが、買い増すほどでないと感じます。

まぁ、色々と思う所はありますが、私は仮に損したときにルールを逸脱していると凄く後悔するような気がするので、たんたんとルールに基づき処理するよう心がけるばかりです。

保有銘柄(DVx)売却について

2013年にDVxを購入し、ずっと保有していました。期待していたことは販売地域拡大による売上増加による利益成長でした。実際、当社は関東エリアに強かったのですが、西日本はそれほど強くなく、開拓中でした。西日本の開拓の成果もあってか(?)毎年連続増収を達成しており、10%~15%成長を見込んでいました。

その後、2017年ごろに社長が交代し、2018年には仕入先との独占契約が途切れ、虚血性事業の売上が激減しました。一方で、不整脈事業の売上は10%程度の増加が毎年あったので、そのうち虚血性事業の落ち込みをカバーするだろうと楽観視していました。

しかし、円安の影響もあると思いますが不整脈事業の利益率の減少も止まらないし、同社は新規事業の開発に力を入れ始め、現状の事業だけでは将来に不安を感じているのだろうか?という疑念を感じました。

そうこう考えてると、過去最高益を更新するのは当分先だろう、その前に景気が悪化し長期間株価低迷したら、景気が再度よくなる前に会社自体がおかしくなるリスクがあると思えてきました。

結果、持ち株、全て売却!!!となりました。最近、株価の下落が激しかったので、数日、早く決断してたらもう少し儲かっていたのになぁ~と悔やまれました。途中、買い増しも行っていたので、大体20%程度でした。まぁ、私の中では小さな失敗の部類に入ります。

 

銘柄分析について

私は銘柄を分析することが好きです。数年、KPIを並べて、成長ストーリーと照らし合わせて、将来を妄想するのが好きです。このため、KPIを公表していない銘柄は投資しにくいです。一方で、公表していも、米国株など英語表記だと細かい所まで読み切れなくて苦労しています。頑張って読み解いても、米国の超大型株なんかは、世界中の超天才的な頭脳を持っている人が何百人、何千人、ひょっとすると何万人が年中考えて出した平均値が株価に反映されていると考えると、それを出し抜くのは不可能じゃないかとも思えます。だったら分析なんかしても意味がないのかなぁ~って思いますが、やってしまいます。

上手くいっている会社の分析をしていると、右側が給料のみの自力歩行の場合だとするとまるで左側の水平エスカレーターを歩いているような感じがします。

f:id:marubatutaro:20181022221933p:plain

普通、早く目的地に到達したかったら、左側を歩きますよね。

フィリップモリスインターナショナル 決算推移

こんばんは

みんな大好きタバコ銘柄の中でも人気のあるPMの業績を確認していこうと思います。

とりあげた理由は、近年、業績が横ばいなのに、増配を続けて、配当性向がとうとう2017年度には100%を超えてしまって、大丈夫か!?と心配になったことと、ずっと業績が横ばいで、原因は為替と書かれていることが多いのですが、どれくらいの影響があって、どれくらいの期間がそうなのかという事を確認したくなったからです。

 

では、業績推移を確認していこうと思います。

 

f:id:marubatutaro:20181021225550p:plain

2017年度は税制改革の影響があってEPSが下がっています。これを度外視するとほぼ配当性向が100%弱になっているのがわかります。2013年度から為替の影響が大きく、この十年の単純平均のOI成長率で6.3%も影響があります。つまり、ドル安が発生すると、organicの成長+5%弱くらいのEPSの成長が見込めるかもしれません。でも、ドル安になるということは、円評価では配当も安くなるし株価もさがりますんで、あまり関係ないかもしれません。

ちなみにマーケットシェアも2017年度以外はほぼ横ばいです。2017年度は加熱式タバコによる影響だそうですが、cigaretだけだと市場シェアに変化がない事を考えると、やはり加熱式タバコの行方が大きく会社の成長に影響しそうですね。私はタバコを吸いませんが、味に好みがあるそうで、そういったところで棲み分けができそうですね。どこが大きなマスを取れるかの勝負になりそうですね。

P&G 2019年度1Q決算について

先ほど、P&G2019年度1Q決算が発表されたので、簡単にまとめた内容を以下に記載します。

結論は、非常に良かったです。

各項目の評価

NET SALES 〇

GROSS PROFIT MARGIN △

NET INCOME 〇

なお、オーガニックの各項目は決算資料を参照してください。

 

f:id:marubatutaro:20181019233718p:plain

P&G HPの決算資料より

 また、各部門ごとの数値の推移

V:Organic Volume、P:Price、M:Mix、O:Organic Sales、S:Net Sales、FE:Foreign Exchange

f:id:marubatutaro:20181019234446p:plain

Baby, Feminine & Family Careの価格の低下によるOrganic Sales下落が止まりません。

Groomingは、前年度大きくOrganic Salesが減少していた反動なのか、下落が止まったのかわかりません。その他は好調に見えます。数年続いたドル高の悪影響が止まったようにも感じます。しかし、まだ1Qなので、通期で見ると、どうなるかわかりません。

とりあえず、決算資料に通期のガイダンスが乗っていたので載せます。

 

f:id:marubatutaro:20181019235258p:plain

f:id:marubatutaro:20181019235320p:plain